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明日に向かうための断捨離 [還暦の荒野をめざして]

50代に入った頃に思った。「何だか身の丈以上の重荷を背負っているなぁ…」自分の力量では抱えきれない重荷が我が身を押しつぶした気がしていた。今更そんな事に気がついても遅すぎてどうすることも出来ずにそのまま突っ走った人生だったが、古希も近づいたこの頃ではさすがに生き方を省みようと思う様になった。
そして気づいたのが前向きな明日に向かっての断捨離だった。単に物の整理だけでなく自分の背負っている不要なものを処理する、いわば垢を落とすという感じでサッパリとして生き直すことだ。自身にとって身分不相応と分かったものは未練を残さずキッパリと捨てる。「身分不相応」「未練を残さない」がキーポイントなのだが、これがなかなか難しい。例えば、もう自分とは関わりも無くなった内容の書籍などは処分すべきなのだがそれが出来ない。何らかの思い入れがあるのだが、もうそんなものは役に立たないと分かっていても思い切って捨てることが出来ないでいる。その本を置いておくことで人生の記憶の中にしまっておきたい何かがあるのだ。

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書籍に限らず一時的にマニアとしてコレクションしたものも捨てられないアイテムに属する。それぞれに愛しい思い出が刻み込まれているがこれも思い切って捨ててゆこう。決してストイックな気持ちで言っているわけではなく、自分を潰す原因となるものを断ち切ってゆこうとする苦渋の決断なのだ。

過去の思い出は素晴らしい。そして様々なアイテムも私のこれまでの人生を彩ってくれたと感謝している。しかし過去は過去であって、それを引きずる事が賢明とは限らない。人生はまさに選択の連続だと思うが、だからこそ身の丈に余る負荷は潔く捨ててゆかねばならない年齢に来ていると考える。還暦を過ぎての断捨離は人生哲学の総括でもある。

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