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御衣黄桜 [還暦デビュー雑感]

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人それぞれに性向・性分というものがあるのだろうけれど、私は若い頃からこの歳になっても花鳥風月を愛でるという趣向が欠けていて、風流が備わらない。
母校でもある高校の事務嘱託として最近勤め始めたのだがそこに御衣黄桜なるものが植えられている事を今更ながら知る事となった。在校生として通学していたのは半世紀近くも昔の事だが当時からあったその桜を(「ぎょいこうざくら」という呼び名さえも)全く知らずにいた。
この『御衣黄桜』は、咲き始めは緑色の桜として花が開くのだが少しずつ色が薄くなり黄緑色から黄色に変化し四月終わり頃になると中心部がピンクに色付く珍しいもので、その名の由来は貴族の衣服の萌黄色に近いためと云われている。御衣黄桜を鑑賞できる代表的な場所としては皇居や京都御苑が挙げられているが、まさか母校の庭に植えられていて、テレビやマスコミの取材にも時々取り上げられているとは知らなかった。

御衣黄桜画像A.jpg

今回偶然にその事を知って、改めて自分自身が自然風物に関心の薄い人間だなぁとしみじみ感じ入った次第だが、そんな私でも還暦数年前の一時期には自然の風物詩に心誘われた頃もあった事を思い出した。きっと日常的精神的な余裕があったからだと思うが、ゆったりした気分で自然の風景を味わえた時期があった。
同世代の友人は野遊びや山登り海釣りなどで自然レジャー謳歌をしている者も多く、付き合いで話を合わせてはいるけれど正直のところ私は自然風物にあまり魅せられる事はない様なのだ。植物の名前などは常識レベルのものであっても知らなかったりして恥ずかしかったりもするが、そうやって昔から生きてきたのだと思うと「十人十色で人それぞれなんだなぁ」との思いに耽る。

御衣黄桜1.jpg

元号も改まるこの時期に、母校の庭に咲く「御衣黄桜」が高校生だった昭和時代の我が身を思い起こす切っ掛けとなったが、いい年をしても相変わらず「花鳥風月」に疎く自然の草花に造詣の浅い自分自身である事を恥じ入る私であった。

御衣黄桜3.jpg

 

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ぼんぼちぼちぼち

きょいこうざくら、あっしんちの近所に何本かあって毎年 変わりゆく様を楽しんでやす。
そうでやすね。十人十色でやすね。
あっしは、花は嫌いではないのでやすが、都会が好きなので、花を見に行くのも、上野のボタンとか亀戸天神の藤とか、すぐ後にコーヒーが飲めて、次に呑みになだれこめる場所ばかりに行ってやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2019-05-07 21:36) 

扶侶夢

>ぼんぼちぼちぼち さん、ご来訪&コメント有難うございます。
草花に疎い私としては、御衣黄桜の存在を知っているというだけでも感心してしまいます。

>すぐ後にコーヒーが飲めて、次に呑みになだれこめる場所ばかりに行ってやす。
ものの愛で方は人それぞれに流儀があるから楽しいんでしょうね。
by 扶侶夢 (2019-05-07 23:22) 

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